学生対象の確定申告講座を実施しました

2月21日(火)、嘉悦大学ではHRC「働ける大学」*の取り組みの一環として、学生に税に関する学修の機会を設けるため、学生が講師になって確定申告講座を実施しました。

学内・学外で様々なアルバイトを掛け持ちしている学生は確定申告が必要となりますが、実施している学生は少ないのが現状です。本学では毎年こういった講座を実施しており、今回で10回目の開催となります。

今年は対面とオンライン(Zoom配信)のハイブリッドで実施しました。

講座は2部構成で行われました。

第1部では田村英好 経営経済学部教授が「税のこと、20分でざっくり理解してみよう」と題して所得税の仕組みなど財政についての基調講演を行いました。田村教授は国税庁から出向されており、経営経済学部で租税法研究(法人税法、所得税法)、税務会計論などの講義を担当されている税のエキスパートです。株や、現在関心が高まっているNISAについてなど身近な話題も織り交ぜての講演でした。なお、田村教授は過去金融庁に出向されていた時期に、英国の制度をモデルにしてNISA創設の検討を行われていたそうです。

第2部では経営経済学部3年生の志村佳那さんが確定申告についての説明を行った後、申告書の一般的な作成方法をレクチャーしました。志村さんは経営経済学部の会計・ファイナンス系に所属し、田村教授の研究会で税や会計について学んでいます。
参加者はあらかじめ源泉徴収票やマイナンバー、通帳等を手元に準備し、実際に国税庁のHPに必要項目を入力して提出書類を作成。講座の時間内に書類を完成させるまでの流れを学びました。

参加した学生の声
  • 田村先生の講演では、所得税の仕組みなどを分かりやすく教えていただき、とても参考になりました。株やNISAなど名前だけ知っていたものの内容を知ることができたのも良かったです。
  • 総合課税と分離課税、累進課税の仕組み等、初めて知る知識でしたが、わかりやすく大変勉強になりました。
  • 確定申告については前から気になっていたのですが学ぶタイミングがなかったので、今回の講義で確定申告のメリットや申告方法を知ることができて良かったです。
  • 確定申告の方法を細かく教えていただいたので、少しは知識がついたように思えます。一つずつ確認しながら進めてくださったので分かりやすかったです。社会人になったら一人で確定申告することになるので、その時に今回の経験を生かすことができれば良いと思いました。
第2部を担当した志村佳那さんのコメント

今日のために、リハーサルなどの事前準備の甲斐があって、受講者から説明に対する疑問が出ることなく無事に終えられて良かったです。
今まで学んできた知識を活かして、このように発表できたことは、就職活動でも生かせるような経験となりました。
私は会計を専攻しており、田村先生の研究会に所属しています。将来は税や会計の知識を活かして経理の仕事に就きたいと考えているので、とてもやりがいがありました。

基調講演を行った田村英好教授のコメント

確定申告の詳細は学生の志村さんにおまかせして、私は税の大きな話をしようと考えていました。短い時間でしたが、お伝えしたいことは伝えられたと思います。学生の皆さんには「税金が戻ってきて良かった」で終わるのではなく、所得税の仕組みに加えて税金の使い道についてもニュースにアンテナを張るなどして知り、自分の問題として考えていってほしいと思っています。

*働ける大学
学内で学生が働ける様々な業務を準備することで、経済的な支援になると同時に実践型のキャリア教育となる制度を整えている

※本講座は、個別の相談や書類作成が目的ではなく、税への理解や関心を深めるための学びの場として開催しております。
※書類の作成についても、最終的には税務署や税理士に相談するなど、自己責任となっています。

pagetop