生成AI(ChatGPT等)の活用に関するガイドライン

第1版(2023年9月版)
学長 森本 孝

嘉悦大学は、校訓「怒るな働け」に基づき、「実学」「実務」「実践」「社会人基礎」教育を総合した創造的実学教育により、21世紀の社会において、社会人・職業人として自立し成長できる人材、社会から評価・信頼され、自らの仕事を通じて社会に貢献できる人材を育成することを目的としています。

ChatGPTをはじめとする生成AIについても、本学では一律に禁止することはしません。生成AIの可能性を追求し、それを効果的に使いこなしてもらいたいと考えます。たとえば、生成AIは、各種課題、論文、レポート等の作成の際に、それを利用してブレインストーミング、論点の洗い出し、情報収集など、皆さんが自分の頭で主体的に考えることを補助・支援するツールとして活用することができます。それには生成AIの特性を理解し、それに留意しながら使用する必要があります。  2023年7月13日付で文部科学省高等教育局より「大学・高専における生成AIの教学面の取扱いについて」が周知されたことを踏まえ、現時点での本学としての生成AI(ChatGPT等)の活用に関するガイドラインをまとめましたので、以下の通りお知らせします。

1.各種課題の作成、論文やレポートの作成には直接使用しないこと

生成AI(ChatGPT等)を利用して生成された内容をそのまま自らの成果物とすることは剽窃(盗用)に当たります。各種課題、論文、レポート等の作成に直接使用したことが認められた場合は不正行為とみなします。各種課題、論文、レポート等の作成の際に生成AIを利用して生成された内容をそのまま利用(コピペ、転記等)しないようにしてください。

大学での研究や学修の基本は自分の頭で主体的に考える力を養うことにあります。生成AIは皆さんのアイデアを代替するものではありません。論文作成や研究においては、皆さん自身の知識や思考を活かすことが重要です。生成AIにより出力された内容をそのままコピペ・転記して利用するなどして、自ら主体的に考える力を阻害することの無いよう十分に留意してください。生成AIによって出力された内容を利用したり参考にしたりする場合は、必ず自身で出典、根拠を確認してください。そのうえで、適切な引用ルールにしたがって出典を明記してください。

2.情報の正確性や信頼性に留意すること

生成AIの情報の正確性や信頼性は保証されておりません。また、内容に偏りがある場合もあります。生成AIにより出力された内容を活用する際は、必ず自身で内容や出典、根拠を確認し、鵜呑みにすることなく自ら吟味しましょう。その際、複数の根拠を確認することも重要です。

3.プライバシーと倫理に留意すること

生成AIへの入力を通じ、個人情報等が意図せず流出・漏洩する可能性があります。生成AIを利用する際には、プライバシーや個人に関わる情報を入力する等、不適切な内容の入力を避けるようにしてください。

4.著作権を侵害しないように留意すること

生成AIは既存の著作物に関わる権利を侵害した内容を生成する可能性があります。生成AIを利用して生成した文章等をそのまま利用などすると、意図せず既存の著作物に関わる権利を侵害する可能性があります。各種課題、論文、レポート等の作成の際に生成AIにより出力された内容を参考にする際は、必ず自身で出典、根拠を確認し、出典を明示したうえで引用のルールを踏まえて利用するようにしてください。

5.個々の授業での活用について

個々の授業での生成AIの活用の可否、利用する際の条件等は、各授業の授業担当教員の判断に委ねます。授業担当教員の指示に従うようにしてください。

今後の対応について

今後AIツールの利活用については、社会人必須のスキルとされる可能性があります。上記の留意事項を踏まえ、皆さんの主体的に考える力を阻害することがないように留意しながら効果的に活用することを本学は推奨します。嘉悦大学では、継続的に生成AIの情報収集や学内での議論を行い、教育への効果的な活用を含めた対応方針を検討し、本ガイドラインも適宜更新していく予定です。

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