学生広報部レポート/わくわく!先生にインタビュー!~10の質問を添えて~②高野秀之先生
公開日:2023.03.22
学生広報部レポート/
わくわく! 先生にインタビュー!~10の質問を添えて~
②高野秀之先生にインタビュー
こんにちは! 学生広報部所属の長谷川と申します!
先生との距離が近くて、とてもアットホームなのが魅力の一つの嘉悦大学ですが、前回に引き続き先生への「10の質問」インタビューを行いました!
今回は英語を担当されている高野秀之先生にインタビューしました。高野先生は僕の英語の授業を春と秋学期両方担当してくれた先生で、ユーモアにあふれた方です!今回の取材にも快く応じてくださいました!
一方で留学の引率教員もやっているそうで、今年2月に行われたイギリスの短期留学にも参加されています。下記の写真はイギリスでとられた写真ですが、とても楽しそうですね。留学についても興味がある方は、高野先生に相談してみてはいかがでしょうか? それではインタビュースタートです!
高野 秀之(たかの ひでゆき)
嘉悦大学 経営経済学部 教授
専門は言語学。修士(英語学)。
イギリスの大学院時代に言語学に出会い、現在は認知言語学を研究している。
嘉悦大学では、英語の講義や海外短期研修(イギリス)の引率を担当している。
質問1
まずはじめに先生の専門分野を教えてください。
高野先生:私の専門分野は大きく言うと言語学です。そのなかでも認知言語学といって、 人間の認知がどのように表現されるかということを通じて言語の本質を探究しています。
長谷川:私たちが普段認識している世界を、どのように言語化しているのかを研究されているんですね。
質問2
先生の担当講義と、もしあればやってみたい講義はありますか?
高野先生:2023年度からカリキュラムが変わって、1年生が月曜と金曜の私の授業を受けられるのは春学期だけになっちゃうんですよ。その分の英語の時間を2年生以上のコマに設置して、私が学部時代に勉強して心に残っているような物語の断片とか、あるいは評論を題材にして授業を行いたいです。学生時代にこういうことをしておくと将来何か話題にできるなというものを短くまとめて、できれば画像とか映像と併せて学生に提供できる授業を計画しています。
質問3
専門の言語学の分野に進んだきっかけはありますか?
高野先生:私の学部は文学だったんですが、文学の中でも、ものを読むところに執着していくタイプだったんです。私がイギリスの大学院に進んだときに文学の勉強をしたいと言ったら、文学の何を勉強をしたいのかと突っ込まれるんですよ。そこで初めて読むだけじゃいけないのかと気が付いたんです。
「これだけの知識はあるんだけどこの先どうしていいか一つご助言いただけますか」と先生に伺ったら、「あなたと文学の間にあるものは何?」と聞かれたんです。私は「言葉です」と答えました。すると「じゃあ、あなたは言葉を勉強するべきだ」といわれましたね。学部時代にはまったく言語学というものに執着がなかったのに、イギリスに行って初めて言葉というものをちゃんと勉強しなきゃいけないなと思ったのがきっかけです。
長谷川:イギリスの大学院の先生の言葉が高野先生にとって大きなきっかけになったんですね。
質問4
子どものころの夢は何ですか?
高野先生:いっぱいありましたよ! 一番最初は花屋になりたいとか、バスの運転手になりたいとか…。やがて当たり前のようにパイロットや宇宙飛行士になりたいとか思っていましたね(笑)。体を動かすのが好きだったので、スポーツと出会うとその分野のスポーツ選手になって世界中を飛び回ったりもしたいなと思っていました。
長谷川:かなりたくさんあったんですね(笑)
高野先生:そうなんです。晩年母親がよくいっていたのは「サッカーの選手になってイギリスに連れて行ってやると言われると自分もイギリスにいることを夢見たし、ギター一本持って世界中連れて行ってやると言われるとコンサートホールにいる自分を想像できた。どれも実現しなかったけど、それはそれで楽しかったよ」って言われて…。僕の夢がちょっとした親孝行になったかなって(笑)
長谷川:素敵なお話ですね!
質問5
これだけは負けないという自分の特技や特徴はありますか?
高野先生:そうですね。あきらめないことですかね~。蛇みたいにしつこいかって言われるとそこまでではないんですけど、たぶん努力して実現することであれば続けられますね。その代わりどう見てもだめだと判断した時には方針を変えたりします。
例えば今(※)やっている海外研修もそうなんですけど、連れていくと決めたらどんなに大きな壁があっても壁を越え見せようと思えますね。
長谷川:なるほど。確か中国とイギリスに留学できて、高野先生はイギリスの担当でしたよね?
高野先生:はい。あとアメリカも以前担当していたんですけど、ちょっとコロナで難しくなっちゃったんですよね…。
長谷川:今年度(※)はイギリス留学は可能なんですか?
高野先生:今年度(※)は5人連れていくことになっていますね。長谷川君も機会があればぜひ!
※取材は2023年1月に行われました。
質問6
最近ハマっていることはありますか?
高野先生:今ハマっていることは思い浮かばないんですが、強いて言うなら高校時代に興味があったけど、生噛りぐらいで終わっちゃった物理学の勉強をしたいですね。「物理」っていう授業はあったんですけど、「物理学」として勉強をしたことがなかったんです。なので物理の勉強をし直して、苦手な数学を克服して物理学の先生に近づいてみたいなと思いますね(笑)。
質問7
学生時代に頑張ったこととか、自慢したいことはありますか?
高野先生:私が文学に走ったきっかけでもあるんですけど、文学っていう一般教養の授業があったんですよ。いまでいうと社会理解科目とかそういうものの一つだと思います。その科目の担当の先生が毎回著者を変えて本の内容を紹介してくれるんですよ。でも全部は教えてくれないから全部知りたくなるんです。だから授業が終わると学校の中にある購買に行って、その本を必ず一冊買って帰るんです。先生は前回の振り返りを授業の最初にしてくれる方だったので、「なんか読んで感じたことはある?」と聞かれたときに、必ず言える準備を学生時代に頑張っていましたね。そのおかげで、必ず教わったことをその日のうちに手にして読むという習慣がつきました。
長谷川:僕もできないですけど、復習して万全の態勢で次の日に臨むというのはなかなかできないですよね。
高野先生:そうですね。復習が身につく良いきっかけだったと思います。あれは先生のおかげですね(笑)
質問8
学生時代の失敗はありますか?
高野先生:レポート提出の前の日に友達と遊んでお金を使い果たした時があったんですよ。レポート提出って必ず表紙を付けなきゃいけないんだけど、表紙を付けるために必要な5円がなかったんですよ(笑)びっくりするくらいお金がなくて定期券しか持たずに学校へ行っていたんです。表紙がないと評価されないと気が付いたので表紙を偽造しましたね(笑)
長谷川:偽造ですか!?!?(笑)
高野先生:学部学科ごとに色が違う表紙だったんですけど、私の学科はピンクだったかな?学内のコピー機で偽造して、まるでそれが表紙であるかのように線を引いたり、ホチキスで貼って提出しましたね(笑)
長谷川:偽造はバレなかったんですか?
高野先生:多分職員の方はわかっていたと思うんですけど、受け付けてくれましたね。あれは本当にピンチでしたよ(笑)
質問9
学生に戻ったらやりたいことはなんですか?
高野先生:あまりにも乱雑な本の読み方をしていたので、もうちょっとマシな本の読み方をしたかったな~(笑)例えば時代や作者を決めて読むとか、そういう本の読み方を今の脳みそと大学生の時の体力があったらやりたいですね。あとはもうちょっと運動したり、趣味の時間を作ったり、タイムマネジメントをしっかりしたいですね。
長谷川:ちなみに学生の頃によく読んでいた本はありますか?
高野先生:そうですね…。まったく英文学ではないんですけど、夏目漱石は読み漁りましたね。夏目漱石の本にはまだ歴史的仮名遣いが残ってるんですけど、面白いことにそこで使われている言葉が祖父母がしゃべっている言葉と近かったんですよ。例えば「何なのかなあ」という言葉を「何なのか知らん」と表現がされていたんです。夏目漱石が当たり前のようにこのような表現をしていたので、これは面白いなと思いました。耳で聞いて使っている言葉が文字化されて使われると語源までわかるんだと思ったり、そういうことを教えてくれた点ではよかったですね。
質問10
今の学生たちに向けて送りたい言葉や漢字はありますか?
高野先生:やりたいことや将来のことが、すべて何もかも決まっている人っていないと思うんです。私の時代も同じで、もっと上の先輩なんて何をしたらいいかわからないから大学に来たという人もたくさんいたんですよ(笑)。ですから、そのぐらいの気持ちで今の高校生が大学に入るのは間違いではないと思います。大学へ入ってから何をしようか考えている人たちとかかわりあう中で、自分を作り上げていってください。つまり自分一人で自分を決めるなということです。やっぱり他者との関わり合いが大事ですね。
インタビューを終えて
今回高野先生にインタビューさせていただきましたが、面白いエピソードや為になるお話が多くとても楽しかったです。お話の中には海外での体験などもありましたが、読んでいて日本を飛び出したくなった方もいるんじゃないでしょうか。嘉悦大学には海外研修や留学制度もありますので、機会があれば挑戦してみましょう。
それでは、読んでいただきありがとうございます!次回のインタビュー記事もお楽しみに!
文責:学生広報部 経営経済学部1年 長谷川 裕剛