学生広報部レポート/活動・同好会紹介体験レポート第4弾~カジュアルキャリア部~
公開日:2022.12.08
学生広報部レポート/
部活動・同好会紹介体験レポート第4弾
~カジュアルキャリア部~
気づけばこの部活動・同好会紹介シリーズも第4弾。今回は、キャリア活動を部活動として行っている謎多き組織「カジュアルキャリア部」へ体験取材に行ってきました。今年度、キャリア学修同好会から部活動へ昇格し、カジュアルキャリア部に変わった今、部活動でキャリア活動とはなにをするのか、キャリアということはすごく堅苦しいのかなど、今回も学生広報部の小平が体験取材をしてきました!
・活動体験
今回はカジュアルキャリア部で行われている、サークルサイクルという活動に参加しました。サークルサイクルとは、部のメンバーを3~4人のグループに分け、PDCAサイクル(※1)に基づいて、資格取得など個人の目標を設定し、その経過を毎週報告していくという活動です。報告では、個人が目標達成のために立てた計画をどれだけ実行することができたかや、良かったところや悪かったところをグループのメンバーに報告します。するとグループのメンバーから、「ここが良かった」や「これを失敗してしまったならこういう風に改善してみたら?」というように、個人の目標への取り組みに対してのフィードバックを受けることができます。一人で取り組むことが難しい目標でも、自分だけではなくグループメンバーのサポートを受けながら取り組めるという仕組みです。
カジュアルキャリア部のメンバーの目標には、簿記の資格取得や、TOEIC何点以上というものから、月何冊本を読むというものなど、自由に目標を設定しており、日常生活の中にこのサークルサイクルを取り入れていました。
私は取り組んでいる目標がなかったので、メンバーの皆さんの目標への取り組みに、フィードバックをさせていただきました。実際に参加してみると、私自身が目標へ取り組むときに、参考になるようなアドバイスが多く、自分自身へのフィードバックでなくても役に立つ先輩からの経験談などを受けることができ、目標へ取り組む時の不安がとても減るだろうなと感じました。
※1-PDCAサイクル
「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」のそれぞれの頭文字を取ったもの。この一連の循環を「PDCAサイクル」という。計画、実行、評価、改善の4つのプロセスを、螺旋階段を上るように循環させて、継続的に業務効率化を進め、生産性を上げていくフレームワーク。
・部長インタビュー
カジュアルキャリア部の現部長である、3年生の齋藤麗奈さんにお話を伺ってきました。
インタビュイー
齋藤麗奈(さいとうれいな)
経営経済学部3年
小平: 早速、みんなが気になっていることだと思うのですが、カジュアルキャリア部は何をしているんですか?
齋藤: それは本当にみんな思ってることで、「なにやってんの?」ってすごくよく聞かれます。ここで私がいつも答えているのが二つあって、一つは「就活対策」です。内定をもらうために、みんなで頑張っていこうという一つの目的があります。もう一つが「社会人基礎力向上」って言っていて、さっきの内定獲得ももちろんなんですけど、その先の社会に出てからもっと活躍できるような人を目指そうっていう活動をしています。
小平: もともとはキャリア学修同好会という名前でしたが、部に昇格するタイミングで名前を変更したのはどうしてですか?
齋藤: 通例だとキャリア学修部になるんですが、それを聞いたときに「キャリア学修部ってなんか違和感あるよね」っていう話が出てきたんですよ。さらにその時、メンバーの一人が、友達に「キャリア学修同好会ってもう名前が固いよね。入りづらいし、何してるかわかんない」と言われて、これを機に変えようとなり、ミーティングを重ねて今の「カジュアルキャリア部」に決定しました。
小平: カジュアルキャリア部のルールはありますか?
齋藤: 特にルールっていうものはないんですけど、他のサークルとかと比べてやっていることが自分たちの力を高めるとか、努力するようなサークル活動で、出席をしないと身に付けたい力は身につかないよっていうのが前提です。もちろん、用事があって休むとか、出席を強要はしないですけど、力をつけたいんだったら出席した方がいいんじゃない?っていうくらいです。
小平: キャリアという抽象的で学生だけではわからないことが多く難しい活動だと思うのですが、どのように活動内容を決めているんですか?
齋藤: メンバーみんなで活動内容を決めています。「こういうのやったらいいんじゃない?」ってだれかが言ったら、みんなで意見を出し合って、一つの形にしていくというような進め方で、そこから「サークルサイクル」だったり、それぞれが伸ばしたいスキルを高める活動内容をプレゼンする、「企画提案プレゼン」ができています。企画提案プレゼンを始めてからは、プレゼンでメンバーのみんながいいと思った企画を実際に活動内容として採用しながら活動内容を決めています。
小平: 飲み会などありますか?
齋藤: 飲み会があるかないかで言えば、あります。けど、それは強制ではないですし、行ける人でやろうみたいな感じです。昨年は12月末に忘年会を集まれる人でやったり、毎年6月には新入部員の歓迎会とか、ペースとしては半年に一回くらい集まっています。もちろん新入生はまだお酒が飲めないのでソフトドリンクを飲んでもらっています。実際、私もオレンジジュースとか飲んでいたので、それで空気が悪くなることも全然ないです。
小平: ここからさらに深く、部や齋藤さん自身のことについて、聞いていこうと思うのですが、齋藤先輩が部に入ったきっかけは何ですか?
齋藤: 同好会の見学へ行ったときにアットホーム感を凄く感じたんですけど、活動にはメリハリがあって、就活モードで白熱した議論をしている先輩たちに憧れて入りました。何で知ったのかっていう話をすると、二年生の時にグループディスカッションをするというキャリアの授業があって、その時にフィードバックをしに来てくださった先輩が、とても的確にアドバイスをされていました。話を聞いたら、その人がキャリア学修同好会のメンバーで同好会の存在を知りました。
小平: その憧れの先輩との活動ですが、楽しいことややりがいは何ですか?
齋藤: 私よりも経験豊富な先輩方に、相談ができたり、こうした方がいいってアイデアをくれたり、真剣なフィードバックをくれる人がいて、自分になかった気づきを得られるのが楽しいと感じています。
やりがいは、自分の言葉で発信するようなプレゼンの機会が多いことです。自分のやりたいこと、自分が高めたいスキル、例えばコミュ力とか発信力を高めたい!って目標があったとしますよね。その目標を達成するための企画をみんなにプレゼンする企画提案プレゼンという活動があるんです。自分の伝えたいこと、発信したいことをみんなの前で言う場があるというのがモチベーションになっていて、この活動を通して自分の力がついているなって感じられるのもやりがいだと思います。
小平: 具体的にはどんな能力が伸びるんですか?
齋藤: 社会人基礎力の向上を部の活動内容として挙げさせて頂いたんですけど、私たちの中で社会に出て活躍できる力を7つ挙げています。それがマネジメント能力(管理能力)と適応力(その場に適応する力)、コミュニケーション力、課題発見力、論理的思考力、要約力、成果創造力で、その7つの能力を伸ばせるような活動を心がけています。
小平: 嘉悦大学では授業でもキャリア教育がありますが、キャリア教育との違いはどこにありますか?
齋藤: 私の解釈にはなるんですけど、キャリアの授業はこういうものがあるよって教えてくれる知識の部分と、これを実際にやってみようっていうアウトプットのパートの二つが90分の授業で作られてると思うんです。ただ、それだけだとアウトプットの時間は限られてしまいます。せっかく仕入れた知識をアウトプットしていかないと身につかないと感じるので、そのアウトプットがメインでできる場がカジュアルキャリア部だと思ってます。そしてそのアウトプットをやる気に満ち溢れたメンバーとできるのがキャリア教育との違いだと思います。
小平: これを読んでいる人がすぐにできるキャリア意識改革はありますか?
齋藤: やっぱり一番はカジュアルキャリア部に入っていただいて、みんなで一緒に頑張っていこうっていうのが部長としての想いではあるんです(笑)。そうじゃなかったとしても、なにか部活に入るでもいいし、やっているバイトを変えるとかプラスで新しくやってみるなど、何か行動してみるっていうのが意識改革としては一番かなと思います。だから何をしたらいいかわからないって人は、カジュアルキャリア部に入るって行動をしてみてください!
・顧問インタビュー
カジュアルキャリア部の顧問であり、嘉悦大学のキャリア教育の担当教員である、土橋堅斗先生にもお話を伺いました。
土橋堅斗先生
嘉悦大学 経営経済学部 助教
専門はキャリア教育、キャリアカウンセリング。
大手人材サービス企業にて、就職セミナー講師、就職情報サイトのプロモーション業務、大学と学生のキャリア支援コンサルティング業務に従事後、2019年に嘉悦大学に着任。
小平: 先ほど齋藤部長にも伺ったのですが、教員から見たキャリア教育との違いを教えてください。
土橋: キャリア授業の延長線上にカジュアルキャリア部の活動があるかなと思っています。ここは授業で学んだキャリア知識を実践してゆく場ですね。通常の授業だと、どうしてもインプットに重きを置かざるを得ないので、カジュアルキャリア部は徹底的にトライ&エラーのアウトプットに振り切っているのが特長ですね。
小平: 教員から見たとき、この部の活動はどの程度力になると考えていますか?
土橋: 就職活動において即戦力になるレベルですね!!!
もちろん、就職活動だけでなくて入社後の活躍にもつながってきますね。部活動の内容そのものが、新卒採用で企業が求めるスキルに直結とは言わないまでも近しいものなので、インターンシップや就職活動のシーンで、自分に自信をもって 堂々とした姿を見せていることができているのだと思います。
実際、部のメンバーたちは高速PDCAサイクルを回して、自分の決めた目標に向かって着実に自己成長している最中です。メンバー全員が自己成長を実感できているはずです。
小平: 部の内容を学生たちが自分たちで決めているという話でしたが、土橋先生はどのくらい活動に関与しているんですか?
土橋: 完全に学生が主体の部活ですね。
カジュアルキャリア部ではあれやこれやとキャリア授業のように言ったり動いたりしていません。(笑)
とはいっても、メンバーに困ったことがあったときには壁打ち相手になったり、聴き役になったり、私の経験談は伝えたりしています。
小平: キャリアを身近にする活動だと思うのですが、この活動を土橋先生はどのように捉えていますか?
土橋: 率直に素晴らしいなと思っています。得意なことや楽しいことだけでなくて、苦手なことにも挑戦できる環境は部活だからこそ。私が考えるに、人生100年時代を生きていく僕らにとって一番大切なことは、この大学時代に一生涯付き合っていけるような仲間をつくることです。信頼できる仲間さえいれば、この先どんなことがあっても心強いだろうし、支え合ってゆけるし、困難にも立ち向かってゆけますからね。カジュアルキャリア部の部員たちは仲間の大切さを理解できているようです。
先日、部活の様子をのぞきに行くと、グループディスカッションが盛り上がりすぎて喧嘩?にまで発展していたことがありました。でも、これはそれだけ真剣に相手や部活に向き合っている証拠かなと。翌日には仲良く登校している姿がなんとも微笑ましいものでした。(笑)
小平: この記事を見ている学生に一言お願いします。
土橋: 初代の創設メンバーが今年4年生で来年3月に卒業を控えている学生達なんです。
部員全員が素晴らしい進路を自分たちの力で切り拓きました。
「今の自分を変えたいな」「大学生活をエンジョイしたいな」「就職活動で結果を出したいな」とか、どんな動機でもいいので、自分に自信をつけて自己成長したい人はいつでも来てくださいね!
・カジュアルキャリア部を体験して
今回カジュアルキャリア部の活動を体験させていただいて、とても雰囲気のよい部活だと感じました。それを特に象徴していたのがサークルサイクルの時のフィードバックです。他人が行ってきた活動に対して、マイナスな発言をする人が1人もいなかったんです。まず、活動してきたことを褒めていたり、たとえ計画どおりにいかず、失敗してしまっても改善策をアドバイスしていたりと、一人ひとりが良い雰囲気を生みだしていたからこそ、部長の言うアットホーム感につながるのだなと思いました。カジュアルキャリア部に入って楽しく自己成長してみませんか?
・部概要
カジュアルキャリア部
部員:18人
部長:齋藤麗奈
活動日:毎週月・木(16:30~19:00)
活動場所:キャリア就職支援センター、学友会スペース
文責:学生広報部 小平 奏(嘉悦大学 経営経済学部2年)