学生広報部レポート/理事長インタビュー/学生広報部、理事長へ大学新制度導入を直談判!

学生広報部レポート/理事長インタビュー
学生広報部、理事長へ大学新制度導入を直談判!

今回は、前回の「チャイルドスポンサーシップに参加」に引き続き、2回目となる理事長インタビューを行いました。

前回、嘉悦学園・植村理事長が国際NGO団体ワールド・ビジョンの行う支援活動「チャイルドスポンサーシップ」で貧困に苦しむ子供たちの支援を始めると伺い、貧困問題に関心のある学生広報部の水落がお話を伺いました。

前回のインタビューの様子はこちらから
https://www.kaetsu.ac.jp/news21-03-26-01.html

植村理事長がチャイルドスポンサーシップを始められて約半年が経ちますが、まだまだ学生への周知や学生のSDGsへの理解や取り組みは芳しくありません。どうすれば学生がSDGsについて学ぶことができ、行動に移せるか。学生広報部メンバーである北村と考えたアイデアを直接、植村理事長に3つほど提案をさせていただきました。

この記事では、提案した様子をそのままお伝えします。

インタビュイー:嘉悦学園 植村裕之理事長
インタビュアー:ビジネス創造学部4年 学生広報部/学友会会長 水落智也
経営経済学部3年 学生広報部 北村悠馬

理事長への3つの提案

水落・北村: お時間を頂きありがとうございます。本日はよろしくお願いします。

植村理事長:こちらこそ、学生広報部・学友会の幹部の方が一生懸命取り組んでいただいて感謝していますし、かつ、大変頼もしく嬉しい限りです。
先日、提案していただいた資料を読ませていただきました。
始める前にもう一度、内容を教えていただいてもいいですか?

水  落 : はい。植村理事長が約半年前にチャイルドスポンサーシップを始め、SDGsの2030年目標がどんどんと迫ってきている中、SDGs達成に向けて嘉悦の学生も何か取り組むべきだと考えています。そこで、大きく分けて3つ提案をさせていただきます。
1つ目は、マッチングギフト制の募金箱の設置です。こちらは、前回伺った際にも話題にあがった案なのですが、学内に募金箱を設置し学生に募金をしてもらって、集まったお金を慈善団体に寄付する。そして、学生から集まった額と同じ額を大学も寄付するマッチングギフト制度を導入するアイデアです。
2つ目は、SDGsについて学べる授業・カリキュラムの新設。
そして3つ目は、海外ボランティア制度の導入です。
以上3つの提案を今回させていただき、植村理事長からご意見を頂きたいと思っております。

植村理事長: そうですね。この3つの要望は前にお話を頂いたので、頭に入れて自分なりにこうしようかなということを回答いたします。

水  落 : よろしくお願いいたします。

学生に対してレスポンスが大事

植村理事長: まず、募金箱の設置とマッチングギフトということですが、マッチングギフトは嘉悦大学としても対応します。ただ、問題は募金のやり方ですね。
学生はそんなにお金を持っていないですから強制もできないし、額を決めることもできないので、やるとするならば、あくまで任意という形がいいかもしれません。私としては月に100円でも200円でも出していただければ、1200人だったら12万円、年間で約150万円になります。実際には最大でも年間100万円くらいを一つの目途でやるべきではないかなと私は思います。従って、それと同額の100万円をマッチングギフトとして嘉悦大学も寄付するということです。仮に、このようにうまくいって両者合わせて年間200万円が集まってチャイルドスポンサーシップに寄付すると約40人の世界中の子供たちは未来を作ることができる。
これを是非やってもらいたいなと思いますが、募金箱を置くだけでは難しいのかな?

水  落 : そうですね。今後また、緊急事態宣言などの発令で大学施設の閉鎖という状況になると募金箱を学内に置いても募金が集まらない状態が続くので、そうなった時のために考えたのが、「スマボ」という募金サイトです。
そのサイトに嘉悦大学がスポンサー登録していただくと、学生がサイトからクリックをするだけで募金ができるサイトでして、1クリックにつき1円が募金されます。これはクリックした学生が払うわけではなくスポンサーである大学が払うという仕組みなのですが、いかがですか。

植村理事長: 学生の金銭的負担はないのは良いですね。ただ、これだとマッチングギフト制度というのがあやふやになってしまうし、クリックした学生に対してレスポンスは何もないわけですよね。
ちなみにですが、すでに個人的に始めたチャイルドスポンサーシップで支援しているケニアのタイアナさんという女の子から手紙が届いています。内容を読むと「サポートしていただいて嬉しいです。私の家族は、牛とヤギを飼っていて、お乳と肉を食べています。あと、家庭用のトウモロコシも栽培しています。好きな遊びはかくれんぼです。」と書いてあります。これは、私宛に来ているのだけれど、もし大学で始めたら大学宛てに来ると思うんですよね、その手紙を学生が見て、100円の募金で未来を救えるという気持ちが少しでも芽生えれば、卒業しても記憶に残ると思うのです。
学生の感覚から見て月100円、200円ってどうですか?。

北  村 : 月100円、200円であればそんなに負担は大きくないのかなと思います。

植村理事長: そうですか。最初はそんなに無理することないと思うんです。だからこれは是非やって頂きたいです。私からもお二人からの、たってのお願いということで学長、学部長に話してみます。

水  落 : ありがとうございます。募金のやり方などもう少し考えて実行できるよう頑張ります。

JICAといつでも会える

植村理事長: そして2つ目のSDGsについて学べる授業・カリキュラムの新設ですが、理解を深めるための授業は前にお話を頂いてすぐ、学長と学部長と話をしました。そして今、新カリキュラムの中身を詰めている中でSDGsという講義を作ろうということで話しています。現在、SDGsについて教えられる教授や講師を探しているところです。

北  村 : 講師の提案なのですが、実際に現地に行った方に写真などを混じえて講義してもらうのが良いと思います。ラオスにいる友達に写真など見せてもらったとき、同時に国の紹介などもしてもらって、異国への興味も湧きましたし、貧しい環境を助けないとという気持ちになったので、JICAやチャイルドスポンサーシップの事務局の方など、実際に現地で活動している方にお願いをして講演をしていただきたいなと思っております。

植村理事長: ラオスっていう国は人口700万人ほどでとても貧しい国だけど、すごく向上心の強い国ですよね。そういうビジュアルなものを見せると学生の反応も良いですね。
すでに、外務省の元トップの方にお会いしてJICAの方といつでも会えるようなルートを作りました。JICAの幹部と会うことができますので出来たら、講師もお願いしたいと思っています。

北  村 : そうなんですね。JICAの幹部の方にお会いできると学生もSDGsに対しての興味も湧きそうですね。是非、お願いしたいです。

行く場所、目的、成果のマッチが必要

植村理事長: それから、海外のボランティア制度ですが、これもJICAや傘下の支援団体がいくつかあるので、そういうところを紹介してもらって、例えばラオスなどといった地域に行ってみたいのであれば、ルートも紹介してもらうことができると思うし、その目的が素晴らしいものであれば、何人かであれば大学でも若干の支援をすることなども有り得るかなと思っています。

水  落 : もし、後に海外ボランティア制度が設置されたとして、海外ボランティアに行った対価として単位を渡すのはボランティアの本質からはずれてしまうのかなとも思うのですがどう思われますか?

植村理事長: 他の大学にそういう例はあるんですか?

水  落 : 他大学では半年くらいボランティアに行って、単位を付与するというのを聞いたことがあります。

植村理事長: 単位を付与するとなると大体半年単位ですね。でも半年もボランティアいけないですよね。すると、対価はどうすればいいのかな。

水  落 : そうなると、渡航費の援助とかがいいですかね。

植村理事長: ただ、それだと大学が海外旅行にお金を払っているようなものですね。
一定の条件をクリアすることを前提としてお金を出すとか、あるいは、授業料をその分減免するとかそういうのが大事だと思うんですよ。
やっぱり、行く場所、目的、成果というのがマッチすれば考えられるかもしれませんが。
これは、ちょっと検討させてください。他大学の実例等を調べてからですね。

水  落 : ありがとうございます。ご検討をお願いします。

植村理事長: お二人にはいい意見を頂いて感謝しております。

学友会会長としてもうひとつだけ・・

水  落 : これは、SDGsとは関係ないのですが、今後コロナウイルスも収束に向かっていき、部活動も活発になると思うのですが、大学の奥にある部室棟もだいぶ古くなっていますので、建て替えとかできませんか? これはすみません、学生広報部の水落ではなく、学友会の会長としての意見です!

植村理事長: E棟の奥のところですね。
もう修築計画にはいっていますけど、周りが住宅なのであまりにも工事の音がうるさいといけないので慎重に進めます。

水  落 : ありがとうございます。是非お願いします!!

植村理事長と初対談を終えて(北村)

今回、はじめて植村理事長との対談、はじめての提案を受け入れてもらえるのか不安で緊張しました。
私は学生が発展途上国の子供たちの支援に興味を持つためには先進国の現状を知る機会が必要だと感じて、「貧困をなくそう」をテーマとした講義を提案しました。
今回の対談で、この提案も含めて自分たちの提案を受け入れていただいことがとても嬉しかったです。学生が自分ごととして貧困について考えられるボランティア活動や講義の内容を考えて、また対談させていただく機会があれば提案できる準備をしていきます。

SDGsについての提案を終えて(水落)

私が植村理事長とお話させていただくのは2回目ですが、今回はお話を聞くというよりも新しい制度などを提案させていただき、意見交換のような形でした。自分の考えた提案について植村理事長がどう思われたか、不安がありましたが、マッチングギフトと募金箱については学長と学部長と相談し、前向きに進めていくとおっしゃっていただけました。
また、授業の設置についてもすでに動き出しているということでカリキュラムがどう変わっていくのか楽しみです。変わっていく過程で学生広報部も何か協力できたらいいなと思っています。
今後も、植村理事長と協議しながら進めていきます。その際はまた学生広報部より発信していきますのでよろしくお願いします!

文責:学生広報部/学友会会長 水落智也(嘉悦大学 ビジネス創造学部4年)

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