学生広報部レポート/今流行りの「やってみた」で単位取得?!

学生広報部レポート/世の中の“面白い”を学問する現場から5 今流行りの「やってみた」で単位取得?! 「先生、〇〇で△△してみたら、単位くれますか?」   嘉悦大学では、「世の中の面白いを学問する」ことを掲げています。 ですが、「世の中の面白い」ってなんでしょう? 嘉悦大学では現在、eスポーツやアイドルマーケティングなどを学問する講義が開講されており、それは確かに「世の中の面白い」です。学生広報部の部長である私もゲームやアイドルに興味があるので、学問として捉えてみたいという気持ちが湧きますし、これは嘉悦大学ならではの取り組みだと思います。 でも、「世の中の面白い」って、人によって違いますよね。 もし、「自分なりの世の中の面白い」を実際にやって単位がもらえたら……。 今回は、そんな希望を叶えてくれるかもしれない嘉悦大学の講義を受講者視点でご紹介していきます。   「先生、〇〇で△△してみたら、単位くれますか?」   今回ご紹介する講義は筆者も履修した、非常勤講師 遠山緑生先生の「情報特殊講義」です。 まずは、2020年秋学期に受講した学生広報部松本と、受講者代表の栗田くんの成果物をご紹介します。   「先生、Live2Dでオリジナルキャラクターを動かしてみたら、単位くれますか?」(学生広報部松本作)   「先生、ボーカロイドを自分の声で歌わせてみたら、単位くれますか?」(受講者・栗田くん)   私達は、これらのことをやって単位を貰ったわけです。 「どんな講義だよっ!」と思うかも知れません。第1回目の授業時点では、私もそう思いながら受講していました。 どんな講義? なにを学習するの? この講義で何を得られるの? なにをしたら単位がもらえるの? 担当の先生のお話を含め、この講義を受講した学生視点で詳しくご紹介していきます。   「どんな講義?何をしたら単位がもらえるの?」   キーワードは「〇〇で△△してみたら」にあります。では、記号部分は一体なにを意味しているのでしょう? 「〇〇で」=「なにか新しいテクノロジー」

「〇〇で」の部分は何らかの新しいテクノロジーを指します。上記でご紹介した成果物でいうところの「Live2D」や「ボーカロイド」がこれにあたります。他に想定されていたものとしてディープラーニングやUnity、VRや3Dプリンターなどがあります。

「△△してみた」=「オリジナルの企画」

「△△してみた」の部分はオリジナルの企画を指します。成果物でいうところの「オリジナルキャラクターを動かしてみた」や「自分の声で歌わせてみた」がこれにあたります。 Youtubeなどでよくある「やってみた」動画のイメージです。

  つまり、「新しいテクノロジーでオリジナルの企画をやってみたら、単位くれますか?」となります。 これを先生に提案することがこの講義の大きなテーマであり、単位付与の条件なわけです。 講義的に言うと、『何らかの新しいテクノロジーについて自分で調査し、その「理解方法を把握」し、「理解に基づいた企画提案を行う」、そして何か一つ「新しいテクノロジーを活用したプロダクトのプロトタイプ」を作成するという体験をする』ことが単位付与の条件、となります。   「この講義は何を学習するの?」   自分で決めた企画を半ば自由に実行するなら、講義時間で何を勉強するの? と疑問に思った方も少なくないかと思います。「〇〇で」の部分がLive2Dだった場合、先生はLive2Dを教えてくれるのか?とも思いますよね。 当然、先生はLive2Dのプロでもボーカロイドのプロでもないので、「〇〇で部分について技術的な面は一切教えてくれません。講義時間中には、初めて触るテクノロジーの勉強方法や企画提案の手法などを学習します。     「実際の講義資料」 新たなテクノロジーの勉強法 1学期という長いようで短い期間で新しいテクノロジーを学び、これだけのことをやったので単位ください! と言えるくらいにならなければいけないわけなので、ゆっくりじっくり学ぶわけにもいきません。なので、講義内で効率的な勉強法について学習します。モチベーション維持の方法や学習計画を設定する方法などを学び、課題という形で実践します。 企画提案の手法 この講義のキモは企画提案にあります。 「〇〇で△△してみたら」を半ば自由に決められるのですが、「単位くれますか?」と企画提案する際には説得出来るだけの理由づけが必要です。 講義内では「単位くれますか?」と先生を説得する企画提案ですが、これはやりたいことを会社や出資者などに費用を出してもらえるよう説得する演習でもあります。 そのため、講義内では企画を立てるときや企画に納得してもらうために必要な事、プレゼンの手法などを学習・実践します。   「この講義でなにを得られるの?」   結論、この講義でなにを得られるのでしょうか。講師の先生が思う「講義で得られるもの」と、実際に受講して得られたものの2つの視点から見ていきましょう。前者については、実際に先生にコメントいただきました。   遠山先生が思う、講義で得られるもの 「講義で得られるものとしては、『自分でやりたい事を相手にどう評価して欲しいかをアピールするノウハウと経験値』で、これは今後社会で企画書を作る際などに必要になるスキルです。 高校までは『決まった事を決まった評価基準で評価されるやり方』なので、この経験は大学ならではの面白さだと思います。 あとは、その時アツい事に飛びついてやってみて欲しいです。その時アツい事とか新しい事ってやってみると面白いし良い経験になるけど、往々にしてきっかけがなかったり、やっても最初のうちは評価されなかったりするもの。この講義でそのきっかけと成果を自慢できる場を提供出来ればと思ってます。 そしてなにより、質の良い失敗経験をして欲しい。計画通りに成果物を完成させることが単位の条件ではないので、ゼミや授業よりカジュアルに失敗して、失敗から学びを得ることが出来ればなと思ってます」   実際に受講して得られたもの 私・松本と、受講者の栗田くんが感じる、受講して得られたもの

松本「Live2Dでオリジナルキャラクターを動かしてみた」 私はこの講義をきっかけにLive2Dを勉強したのですが、実は以前、Live2Dが世に出始めた頃にも一度学ぼうとした経験があります。その時はなんとなく難しいからと投げ出してしまっていましたが、この講義を通して新たな事の学び方を理解し、どうやったら出来るだろう? という思考に持っていく事が出来るようになりました。 それと同時に、あの時本気でLive2Dを勉強していたら今頃仕事になっていたかも知れないのに!という後悔のもと、今後は機会を見逃すまい! とした新たなテクノロジーへのアンテナをより一層張るようになりました。

 

栗田くん「ボーカロイドを自分の声で歌わせてみた」 興味はあるがプライベートだとなかなか手を出しにくい分野に、授業を通して楽しみながら出来た事がとても良かったと思います。 また、他の学生の作品から他分野の魅力がわかり、自分の知識が広がりました。

  まとめ   以上、「情報特殊講義」のご紹介でした。 私は学生広報部に所属している手前、大学が掲げる「世の中の面白いを学問する」とは何かをずっと考えて来ました。そのような中この講義を受講して、これぞまさに「世の中の面白いを学問する」と言えるのではないか、そんな思いを抱きました。 皆さんなりの「世の中の面白い」を求めながら、学べる場所が嘉悦大学なのかもしれません。  

文責:学生広報部 松本慈源(嘉悦大学 ビジネス創造学部3年)

 
pagetop